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WOTA、『能登半島地震、及び国難級災害における「災害水ストレス」レポート(第二報)』を発表

PRESS RELEASE

長期断水生活における被災地住民の水利用問題の実態を調査

WOTA株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役 兼 CEO:前田瑶介、以下「WOTA」)は、能登半島地震被災地における「災害水ストレス」の調査・分析活動のもと、2024年3月11日に『能登半島地震、及び国難級災害における「災害水ストレス」レポート(第一報)』を公表しました。そしてこの度、災害支援現場において住民の方々の声を基に捉えた水利用問題の実態を社会に発信することを目的に、災害水ストレスのより詳細な実態と、特に深刻で解決が困難な水利用の課題を明らかにいたしました。未だ水インフラの復旧にむけて困難な状況下にある被災地域の断水エリアに調査団を派遣し、水が十分に使えない生活における困難さについて、住民の方々の実際の声をお伺いし、その実態のレポートを「災害水ストレスレポート(第二報)」として公表しましたので、ご案内いたします。
『能登半島地震、及び国難級災害における「災害水ストレス」レポート(第二報)』

2024年1月1日16時10分に発生した令和6年能登半島地震(以下「能登半島地震」)により、多くの方々が被災されていることに心よりお見舞い申し上げます。発災から4カ月以上が経過した現在でも、3,110戸が依然として断水の状態にあると報告されています(2024年5月8日14時00分現在。国交省調べ)。

 WOTAは、災害による広範囲・長期間の上下水道等の停止により心身の健康・衛生の維持に必要な生活上の水利用が阻害されることを「災害水ストレス」と定義し、能登半島被災地での支援活動と並行して情報収集と分析に取り組んでまいりました。2024年3月11日に発表した『能登半島地震、及び国難級災害における「災害水ストレス」レポート(第一報)』においては、「災害水ストレス」の概要と問題の構造をまとめた上で、今後起こると予想され直下地震や南海トラフ巨大地震などの「国難級災害」における水問題の規模と、それに対し必要な備えの規模を推定しました。

その後、WOTAは、「災害水ストレス」の更なる把握のため、石川県珠洲市および輪島市にて追加調査を実施し、発災から3ヶ月(調査時点)以上断水状況が続く現地の方々から、「災害水ストレス」の中での暮らしの困難さなどについてお話を伺いました。今回公表した『能登半島地震、及び国難級災害における「災害水ストレス」レポート(第二報)』は、能登半島地震の災害支援現場における住民の方々の声を基に、「災害水ストレス」の実態の社会的理解を促進し、よって今後想定される国難級災害への対策に繋げることを目的としたものです。

今回の調査の結果、髪や身体を洗うことも、水洗トイレで用を足すことも、感染症から身体を守るため手を洗うこともままならない、「災害水ストレス」のもたらす生活者目線での不快感や不安の実態でした。また、高齢者や障がい者、生理中・子育て中の女性などの「災害弱者(要配慮者)」の方々や、救急隊員や土木作業員など救命・復旧にあたる方々は、時間や移動の制約、ほかの被災者への遠慮などの心情的問題により、自衛隊の入浴支援を含む水利用施設を利用しにくい場合もあることが分かりました。

 首都直下地震や南海トラフ巨大地震のような「国難級災害」においては、能登半島地震の50〜100倍の断水被害が想定されています。上記のような深刻な「災害水ストレス」が何倍もの規模で繰り返される事態を未然に防ぐためには、能登半島で顕在化した水利用の課題を解決できる新たなソリューションや社会的枠組みが必要不可欠です。

 WOTAは引き続き、課題解決に向けた分析のさらなる深化と解決策の具体化に取り組んでまいります。今回のレポートに続く「第三報」においては、災害時の応急給水や衛生・トイレ対応に当たる自治体の現場にも調査範囲を広げ、これまで「災害水ストレス」の解決を阻んできた構造的要因をふまえた課題解決案を提示させていただく予定です。

 「水問題を構造からとらえ、解決に挑む。」を存在意義に掲げるWOTAは、「災害水ストレス」解決のための支援活動を続け、支援現場から得た学びを次に繋げていけるよう調査・分析活動もより一層強化してまいります。

【『能登半島地震、及び国難級災害における「災害水ストレス」レポート(第二報)』の内容】

■能登半島被災地調査の概要
 ・上下水道被害の長期化の状況
 ・広範囲で水使用制限が長期化している要因

■能登被災地の住民が語る「水が使えない生活のつらさ」
 ・長期断水地域における入浴・身体衛生の課題
 ・避難所における手洗い・感染症対策の課題
 ・高齢者や女性などの「災害弱者(要配慮者)」の水利用の課題
 ・災害トイレや仮設トイレの確保・管理の課題
 ・救急隊員や復旧支援者の水利用の課題

■参考資料
 ・能登半島地震における「循環型シャワー・手洗い」を用いた対応
 ・能登半島の避難所運営における水循環システムへの評価
 ・既存の災害時活用できる水関連ソリューションの整理と課題
 ・能登半島地震被災地における「災害弱者(要配慮者)」の人数試算
 ・能登半島地震被災地における「エッセンシャルワーカー」の人数試算
 ・能登半島地震被災地におけるCOVID-19およびインフルエンザの感染者数

リリース:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000077.000033781.html

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