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ジャンル: 商業施設 防災

株式会社イトーヨーカ堂 / 株式会社東急モールズデベロップメント / 株式会社ルミネ

WOSHで実現する、商業施設のサステナブルな衛生対策

イトーヨーカ堂、東急モールズ、ルミネから学ぶ実践例

株式会社イトーヨーカ堂 / 株式会社東急モールズデベロップメント / 株式会社ルミネ

2022年1月にパシフィコ横浜で開催された「SCビジネスフェア2022(第46回日本ショッピングセンター全国大会)」。ショッピングセンター管理、テナント、内装など毎年200社以上の関係者が一堂に会する日本最大級のイベントにおいて、来場者の関心が高い「衛生対策」「SDGs」をテーマに、WOSHを導入いただいている企業3社の皆様からお話を伺いました。

株式会社イトーヨーカ堂 RE・VMD部マネジャー 遠藤秀樹さん
株式会社東急モールズデベロップメント 執行役員 事業本部副本部長 青木太郎さん
株式会社ルミネ ニュウマン新宿店 営業部 部長 小川直子さん
WOTA株式会社 営業本部長補佐 金藤 純子(聞き手)

商業施設におけるこれからの衛生対策ポイント

ー今後、数年続くとも言われているこの新型コロナ時代、商業施設において最も重要な課題はお客様と従業員の方々の安全対策と考えられます。お客様を万全の態勢でお迎えするために、商業施設のあり方はどのように変わっていくべきなのでしょうか。

青木(東急モールズデベロップメント):商業施設における安心安全とは、空気みたいなものだと私は常々思っています。これまでも、施設でケガをしない、安全であること自体をお客様が意識しないレベルに整備してきました。今後は衛生面も一段とレベルをあげて、施設を楽しむことに集中していただき、感染を避けられるような設計上の工夫や、手を洗うことや衛生対策自体が楽しくなるような仕掛けが必要なのかなと思っています。

ー以前、WOSHをお使いのお客様にアンケートを取った結果「トイレ以外の身近な場所で、手を綺麗に洗える設備がある施設・お店にまた訪れたいと思いますか?」という質問に対し、「また訪れたい」と答えた人が約9割を占めました。理由として、「手を洗うためだけにわざわざトイレに行くことに違和感がある」あるいは「食べる前後には手を洗いたい」というお声が多くあげられていました。

それから、電車やバスでショッピングセンターに来た場合、手のベタベタ感がアルコールでは取れないという声もあがっていました。実は、アルコールと手洗いの一番大きな違いは、ノロウイルスなどのノンエンベロープ型のウイルスにはアルコールが効かないという点です。
さらに、花王が3500人の生活者に対して行った調査では「このウイルスの流行が収束したあと、新たな生活様式の中で続けたい行動は?」という質問に対し、「手洗い」が第一位という結果があります。

コストの削減、柔らかな水によるおもてなし…WOSH導入のきっかけ

ー上下水道なしにどこでも衛生対策を実現する、WOSHを購入いただいたきっかけや感想を教えてください。

遠藤(イトーヨーカ堂):私どもの店舗には、重点的に店舗の改装を実施している構造改革店舗というものがあり、そこでは店舗入り口に「安心カウンター」というコーナーを設置し手洗い場を用意しています。
しかし、店舗入り口に新たに給排水を引くには莫大な投資がかかることもあり、代わりにWOSHを39店舗に導入しました。これなら初期費用も抑えられるし、状況に応じて移動もできると。導入当初はメンテナンスなど様々な課題がありましたが、弊社のメンバーに加えて、WOTAさんが各店を訪問していただいて、課題解決に動いてもらいました。今ではルーチン業務として問題なく運用できていると聞いています。

小川(ルミネ):私は初めてWOSHを利用させていただいた時、水がとても柔らかくて驚いたのを覚えています。ちょうどその頃から、施設の入口ではアルコールによる手指消毒をお願いしていましたが、手が荒れる、マニキュアが剥がれてしまう、アルコールのアレルギーで使えない、といったお声をお客様からいただいていました。そのようなお客様に喜んでいただけるのではと思い、WOSHを導入しました。すぐ近くにはブルーボトルコーヒーやイソップなどの店舗もありますので、日々多くのお客様にご利用いただいています。

青木:私たちももちろん手洗いで感染症対策になればという思いもありましたが、まず注目したきっかけは、WOSHが環境保護につながるプロダクトだったことです。当社では、近年さまざまな環境保護の取り組みを進めておりまして、南町田グランベリーパーク(以下GBP)では、雨水を再利用して植栽に撒いたり、施設の屋根の一部に太陽光発電パネルを設置したり、駐車場には電気自動車の充電設備を設けるなどしています。
水を循環させる技術を用いたWOSHは、衛生対策として利用できるだけではなく、我々が真摯に取り組んでいるサステナビリティ活動の観点から見ても、投資する価値があるものだと判断したんです。

ショッピングセンター業界を牽引する3社のSDGsアクションとWOSH

ー先ほど、サステナビリティというキーワードが出ましたがJR東日本グループも環境問題の取り組みに注力していると聞いています。

小川:ルミネはJR東日本グループですので、グループ全体の目標「ゼロカーボン・チャレンジ2050」達成に向け、ショッピングセンター業界初の取り組みとして、昨年3月に大宮店でカーボンニュートラル都市ガスを導入しました。また、昨年10月には、ルミネ新宿店・ルミネエスト店と3館合同で、「ルミネ的 new normal」をテーマにファッション、デザイン性にも優れたサステナビリティ商品やワークショップに参加いただくリアルイベントを企画しました。


WOSHにはキャスターがついていて、カラカラと押して移動することができるので、イベント会場に移動してお客様に体験いただきましたが、水が再生循環していることへの驚きや、水も限られた資源だから大切にしなくては、環境に優しい取り組みは素晴らしい、といったご意見を沢山伺うことができました。人々の生活に密接に関わる商業施設として、私たちが日々選ぶものや行動が、周りの大切な人や環境の未来に繋がるということを発信するのが大切だと思っています。

青木:東急グループは今年100周年を迎えるのですが、会社の根幹である「まちづくり」という仕事柄、街が永続することを念頭に開発を行ってきました。その中でもGBPについては町田市との官民一体の取り組みであり、かつて何度も氾濫した境川が目の前を流れているという事から、他の施設よりも強く、防災拠点としての役割を担っています。
商業施設は今まで、避難場所という「ハード」としての役割を担ってきていたのですが、より重要なのは、地域の人に自分たちのハザードマップや、避難場所はどこなのか?災害が起きた時にどのように行動すればよいのか?といったソフト面について知っていただく役割です。そこで先日「南町田グランバリーパーク みんなで学ぼうまちの防災2021」という商業施設・都市公園・公共施設・自治会・行政が一体となる初めてのイベントを開催しました。WOSHに触れるクイズなどもあり、親子で楽しみながら防災を学べる内容です。今後も商業施設として官民一体でまちの皆さんを巻き込みながら、取り組みを継続していきます。

遠藤:セブン&アイホールディングスの指針として「GREEN CHALLENGE」をテーマに様々な取り組みをしています。例えば、地域のお客様と連携したサーキュラー・エコノミー=循環経済社会を推進しています。プラスチック対策として、2018年より3年間連続して販売数を超える数のペットボトルを回収しました。2020年度はグループ合計で約8,700t ※、3.3億本のペットボトルを回収しました。(※1本26.5g換算)

また、WOSHを通じて水のサステナビリティに寄与できていることもお伝えしたいです。
2021年の1年間を通して、なんと、当社では約50万回の手洗いがされたという結果が出ています。水の再生量としては48万6070Lにあたります。これがどのような数字なのか例えると、一般の家庭のお風呂(約200L)が2,430杯分ということになります。すごい量ですよね。
昨今はSDGsにまつわる教育も学校機関で実施されているので、商業施設に勉強しにいらっしゃる地域のお子様方にも、WOSHを通じた水の再生循環についてお伝えしたいですね。「このWOSHで手洗いすることによって、環境負荷の軽減に寄与できるんだと」と。当社のCSR推進室にそういった提案をしているところです。
ー衛生対策から始まったWOSHの導入が、こんなふうにSDGsへのアクションや防災拠点における活用に広がる事例も増えていますね。

商業施設が帰宅困難者をサポートする、防災設備としてのWOTA BOX

ーシャワーユニットと接続できる「WOTA BOX」が商業施設のお役に立てることをご紹介させてください。ドイツの保険会社※が発表している「世界の主要都市の自然災害リスク指数」という指標がありますが、世界の大都市の中でも東京、横浜、京阪神は突出したリスク指数を記録しています。(※ミュンヘン再保険会社アニュアルレポート)

近年、想定外の地震や水害が多く発生していますが、もし首都直下地震が起きてしまったら、帰宅困難者が500万人以上も発生すると言われています。また、多くの人が一気に帰宅しようとすると、1人が倒れることで周りが雪崩を打つように転倒してしまう、群衆雪崩という現象も起きてしまうかもしれない。
こういった事態を防ぐために、大災害時にはむやみに移動せず、帰らないように、という指針が叫ばれています。 従って、多くの人が一時避難場所として商業施設に集まる状況が予想されます。商業施設の中には、上層階がオフィスビルになっていたり、コワーキングスペースやホテルが入っている場合もありますね。

そのときに、緊急時でもWOTA BOXがあれば、帰宅困難者やオフィスワーカーの方々、運営管理の方々や防災センターの方々もシャワーを使っていただける、頼れる防災設備になるのではないでしょうか。
みなさん、本日は「衛生対策×SDGs」に取り組むヒントとなる貴重なお話をご紹介いただき、ありがとうございました。WOTA製品が、これからのSC業界におけるお客様の衛生を守りながら、サステナブルな活動を推進する一助になりますと幸いです。

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