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ジャンル: 自治体

札幌都心プレイスメイキング実行委員会

市民の日常に馴染む製品で、非日常に備える

WOTA製品で防災をもっと身近にする、札幌市のまちづくり

札幌都心プレイスメイキング実行委員会

長さ約1.5Km、面積約7.8haの広い敷地に美しい花壇やたくさんの樹木があり、街のシンボルとなっている札幌市の大通公園。同園で2021年10月8日~11日の4日間に渡って実施された「都心まちづくりプラットフォーム公共的空間活用プロジェクト」の実証実験の場において、WOSHとWOTA BOXが活用されました。これは、より良い都市空間のあり方を模索するべく、札幌都心プレイスメイキング実行委員会が企画・運営し、札幌市が共催したイベントです。実行委員会の事務局長を務める林匡宏さんに、WOSHとWOTA BOXを活用した経緯やメリット、今後期待することなどについてお話を聞きました。

WOTAの水処理技術で実現した「市民のコミュニケーションが誘発される空間」

―今回の実証実験で、WOSHとWOTA BOXはどのような使われ方をしたのでしょうか?

このプロジェクトでは「コミュニケーションが誘発されるまちづくり」をコンセプトに、公共空間のさまざまな使い方を検討しています。今回は、地元の高校生が中心になって札幌大通公園をどんな場にしたいかアイデアを出し合い、企業などにもタイアップしていただいてプロジェクトを実現させました。たとえば、くつろげる屋外のコワーキングスペース、清潔でみんなが入りたくなる防災トイレ、公園内を走るランナーの憩いの場となるランニングステーションなどです。
WOSHはカフェの近くと、防災トイレの中に1台ずつ置きました。やはり、飲食の場とトイレには手洗い場が必須だと考えたからです。また、ランニングステーションにはWOTA BOXをシャワーテントと一緒に設置し、予約制でランナーがシャワーを利用できるようにしました。大通公園は普段からランニングをする人がとても多い場所なので、ランニングの後すぐに、公園の中でシャワーを浴びられたら気持ちいいのではと。

―導入のきっかけは何だったのでしょうか?

まちづくりに携わっている知人が「こういう便利な製品があるよ」と教えてくれたんです。私は札幌市以外にもさまざまな地域でまちづくりに関わり、イベントも数多く実施してきましたが、いつも水道を確保することは大きな課題だったので、「これはすごい!」と感激して、すぐに問い合わせをしました。実行委員会のメンバーも「こんなものがあったんだ!」「これはいい!」と大絶賛。すぐに導入が決まりましたね。
また、市の協賛で、公共空間を使ったプロジェクトである以上、防災やサスティナブルといった観点も必須です。ただ楽しいことをやればいいわけではなく、街や社会全体を良くするためにいかに貢献できるかを考えなければなりません。そういった意味でも、WOSHとWOTA BOXは役に立つ製品であり、このプロジェクトで活用する意義があると感じました。

イベントにおける水処理問題を、一気に解決

―WOSHとWOTA BOXを活用して良かった点はどんなところでしたか?

大きかったのは、イベントにまつわる水処理の課題を克服できた点。飲食店の出店がある際は手を洗う場所がほしいですし、コロナ禍でますます手洗い場の必要性が高まっていると思いますが、水道が引かれていない場ではなかなか難しいんですよね。タンクを運んできて簡易的な水場を作るとか、キッチンカーを導入するなどの方法も考えましたが、ハードルが高く、半ばあきらめていたところもありました。
それに、このようなイベントを開催する際には必ず保健所などの許可を得ないといけないのですが、水に関してはかなり厳しく、「どこから水を持ってきて、汚水はどのように処理するのか」を問われるんです。実は以前にサウナイベントを計画したのですが、シャワーの設置にあたってこの点がクリアにならず、開催を見送ったことがありました。でも今回は、WOSHとWOTA BOXの水の循環システムについて説明したら、関係各所がすぐに納得してくれて、無事に許可が下りました。

―なるほど。WOTA BOXなら上下水道がない場所でもシャワーを気軽に使えますよね。

そうですね。ランニングステーションのアイデアが出た当初は、「走った後に公園で温かいシャワーが浴びられたら最高だよね」と盛り上がっていたのですが、「でも、どうやって?」というところが解決できず、アイデア止まりになっていたんです。
でも、WOTA BOXとの出会いがその問題を解決してくれました。気軽に水が使えるということが、こういったまちづくりのイベントでできることの可能性を広げ、新しい価値を創造してくれたと思っています。

高いデザイン性と利便性で、日常と防災の距離を縮める

―利用者の反応はいかがでしたか?

カフェのすぐ横に置いたWOSHのまわりは、常に人だかりができていましたね。目立つ場所にあったので「これは何だろう?」と興味を持つ人が多かったように思います。機能や循環システムなどに興味を持つ人も多く、担当者の説明を熱心に聞いていましたね。
公園内を走った後、WOTA BOXでシャワーを浴び、コワーキングスペースで仕事をした男性は「めちゃくちゃはかどりました!」と大絶賛して帰っていきましたし、本当に良い反応しか聞こえてきませんでしたね。

―今後、WOTAの製品にどんなことを期待しますか?

これからのまちづくりに必要なことの一つは、日常と防災との距離を縮めることだと思っています。今は防災が日常と離れたところにありますが、もっと身近に、もっと楽しく取り組めるものであってもいいのではないでしょうか。それに、普段からWOSHやWOTA BOXのような設備を使っていれば、災害時にもスムーズに使用することができますよね。
そういう意味では、高いデザイン性と利便性を備えていて、日常に溶け込みやすいWOTAの製品は、非常にポテンシャルが高い。今回プロジェクトを共催した札幌市もWOSHやWOTA BOXには関心を寄せていましたし、これからのまちづくりに必要不可欠な存在になっていくのではと期待しています。

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