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ジャンル: 介護施設 福祉

社会福祉法人世田谷区社会福祉事業団 特別養護老人ホーム上北沢ホーム

専門家の一言をきっかけに、手洗い動線をリデザイン

WOSHが叶える高齢者施設のスムーズな手洗いと衛生対策

社会福祉法人世田谷区社会福祉事業団 特別養護老人ホーム上北沢ホーム

上北沢ホームは約100名の入所者が生活し、ショートステイで短期間宿泊することができる、特別養護老人ホーム。また、併設されたデイサービスでは地域の高齢者が日帰りで通われています。地域住民との交流も盛んで、施設内は、地元の学生から贈られた手づくりの作品や、ボランティアスタッフが作った季節ごとの飾りなどがあちこちに展示され、利用者の心を和ませています。WOSHは、そんな施設の正面玄関に置かれ、来訪者を出迎えています。
施設長である石塚典子さんと、施設内設備面の担当者である管理係長の新島清彦さんに、WOSH導入の経緯や現在の利用状況などについて、お話を伺いました。

病原菌から施設を守るには「手洗い・消毒の2ステップ対策」が基本

―こちらの施設では、正面入口を入ってすぐのところに、WOSHと消毒液を並べて設置されていますね。

石塚さん:はい。来館者の方が必ず通る場所なので、施設に入る際には、必ずここでWOSHでの手洗いと、アルコール消毒をしていただいています。
WOSHを設置する前は、入口付近に手を洗う設備がなかったため、まずは奥にあるお手洗いまで行っていただいて、そこで手を洗ってから、もう一度入り口まで戻ってきて消毒をしてもらう必要がありました。動線としてスムーズではなく、ややご不便をおかけしていたと思います。入口にWOSHを置いたことで、わざわざ奥のお手洗いまで行く必要がなく、手洗いと消毒がワンストップで行えるようになりました。

―手洗いも、アルコール消毒も両方とも行うというのは、こちらのような介護施設ではスタンダードなのでしょうか?

新島さん:もちろん施設によって、手洗いのみや消毒のみというケースもあると思いますが、やはり高齢者が生活する施設の多くは、新型コロナウイルスの感染拡大前から、日常的に衛生対策に気を配ってきたと思います。当施設でも、特に冬季は、インフルエンザやノロウイルスなどの対策として、手洗いと手指のアルコール消毒、マスクの着用は必須としています。

石塚さん:インフルエンザウイルスに対してはアルコール消毒は有効ですが、ノロウイルスは石鹸と流水での手洗いが最も有効な対策として推奨されています。なので、より徹底した衛生対策として、手洗いもアルコール消毒もセットで行うようになりました。
高齢者の方が集団で生活する施設の場合、一人が感染症にかかるとあっという間に広がり、いわゆるクラスター(集団感染)が発生してしまいます。そのため、まずは入り口でしっかりと手洗い・消毒を行って、外から持ち込まないということが非常に重要なのです。

感染防止対策専門家も推奨する「入り口で手洗い」

―WOSHを導入しようと思ったきっかけを教えてください。

石塚さん:きっかけは、やはり新型コロナウイルスの感染症対策です。2020年5月から社会福祉施設の感染防止対策のために、世田谷区が感染症の専門家をアドバイザーとして派遣するという施策を始めました。当施設も東京大学先端科学技術研究センターの方に来ていただき、さまざまなアドバイスを受けました。
その際に、入り口付近に手洗いできる設備があると良い、ということも教えていただいたんです。

先ほどお話ししたように、WOSHを置く以前は、来館者には奥のお手洗いまで行っていただき、そこで手を洗ってもらっていました。しかし、そのお手洗いは施設の職員も日常的に利用する場であり、外から来た人と施設の職員が同時にそこを利用するのは、感染症対策としてはあまり好ましくないと。
ただ、当施設では入り口付近には水道の設備がないため、どうすればよいのか考えていたときに、偶然テレビでWOSHのことを知ったんです。これなら水道の工事も不要ですぐに設置できそうだと考え、導入を決めました。

―導入にあたり、何かハードルはありましたか?

石塚さん:最初は費用面で難しいかなと思ったのですが、ちょうど東京都の新型コロナ感染症に関する補助金が利用できるタイミングだったので、それを活用して購入しました。
職員も賛成してくれたので、導入はすぐに決まりました。電源さえあれば、いろいろな場所に移動させて使うことができる点も、汎用性があっていいねという話になりました。今後、コロナウイルスの流行が収束しても、さまざまな場面で活用できそうだと期待しています。

―他にはどんなシーンでの活用を考えていますか?

新島さん:冬季の感染症対策としての利用はもちろん、屋外でイベントを行うときなどにも使えそうですね。今は感染症対策のために行えませんが、毎年夏には玄関前のスペースに屋台を出して、夏祭りを行っていました。こうしたイベントがまた実施できるようになれば、ぜひWOSHを置いて、食事をする前などの手洗いに活用してもらいたいですね。

石塚さん:当施設は地域に根ざした活動を大切にしています。現在はこちらも感染症対策のために休止していますが、平時は保育園や小中学校の子どもたちの訪問交流やボランティアの方の受け入れを積極的に行っています。入居者と来館者が安心して交流を楽しむためにも、手軽に手洗いができる設備は役立つと思います。

衛生対策とサステナブルの両立が求められていく、介護業界

―WOSHを導入してみて、利用者の反応はいかがでしょうか?

石塚さん:現在は感染症予防のために入居者は基本的に外出ができず、施設に出入りする人も限られていますが、入居者を診療する医師の方や業者の方、入居者のご家族などが来館された際に利用いただいています。

新島さん:初めて利用される方には職員が声をかけていますが、わかりやすく、感覚的に操作できるようになっているので、みなさんすぐに慣れましたね。手洗いだけでなくスマホを除菌できるところに、おどろいたり喜んだりされる方が多い印象です。

―高齢者施設として、WOSHのよさはどういったところだと感じていらっしゃいますか?

石塚さん: 今後、高齢者施設を新しく建てるのであれば、入り口付近に手洗い場を設けるのは当たり前になっていくのではないでしょうか。私たちの業界では、手洗いはそのくらい大切な習慣です。WOSHであれば既存の施設にもすぐに導入できるので、ありがたいですね。
また、今後は医療や介護の世界でも、もっと環境に配慮した運営をすることが求められていくと思います。たとえば、衛生管理を徹底するためには、テーブルの上を拭く布巾などは使い捨ての製品を利用する方がいいかもしれません。一方で、使い捨てのものを多用することは、ゴミが増えることにつながります。そうした中でも、リサイクル製品を活用するなど、なるべく環境に負荷をかけない選択肢がもっと増えればいいなと思っています。

循環式で節水ができるWOSHは、そうした点でも魅力的です。WOSHのような製品を活用しながら、衛生管理と環境への配慮を両立するための方法は、引き続き模索していきたいと思っています。

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